AKAGI Rails

鉄道模型シミュレーターで遊んでいたはずが、気づいたらPythonなども。

フレーム同期の話

梅雨が長引いているところ関東は今日は久しぶりにしっかり晴れて暑くなりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。VRMNXの操作にも慣れてきたでしょうか。

きょうはまだマニュアル未整備なVRMNXから,「フレーム同期」についてのお話です。レイアウターとビュワーの両方に,それぞれ独立して「フレーム同期」の設定箇所があります。

Viewer
Layouter

さて,このフレーム同期のチェックは,デフォルトではOFFですが,ONにすることをおすすめします

どうしてか,ご説明します。

ビュワーの画面をイメージしてください。この映像は映画のフィルムと同じで,画面が次々に切り替わって,結果として映像のように見えています。(少なくとも人間の目には。)VRMの場合は,ユーザーの操作に合わせて車両の位置をリアルタイムに計算して,パソコンが次々にコマを描画して表示しているのです。

1秒間に表示しているコマ数のことをフレームレートといっています。VRMに限らず,大抵の画面に映る映像はフレームレートの数字がついて回っていて,テレビは秒間30コマ (30fps),映画だと24fpsだったりします。PCゲームは,大昔は15fpsだったりしたらしいですが最近は60fpsが標準と言えます。VRM5も60fpsを標準としていました。

もちろんリアルタイム描画のゲームの場合はパソコンの計算性能が追いつかなければ1秒に60コマ表示しきれなくなります。そういうときは60fps以下にコマ落ちして,映像のなめらかさが損なわれます。

さて,フレーム同期は,このフレームレートと,モニターのリフレッシュレートを同期する設定です。

モニター(PCの画面)も電気信号で動いている機械なので1秒間に何回,表示を切り替えられるかの限界があります。およそのモニターは50Hzか60Hzですが高性能のものだと144Hzとかいうのもあります。これがリフレッシュレートです。

フレームレートとリフレッシュレートを同期すると,モニターの性能に合わせて,パソコンの側が画面描画の回数をおさえます。画面に表示しきれない分まで描画の処理をしなくなるので,計算負荷が軽減します。

では同期しないとどうなるかというと,パソコンは自分の性能の限界まで画面描画を繰り返します。モニターに表示しきれなかったとしても,です。

私の手元のPCは5年以上前に組んだものなので,同期を外しても90fps程度しか計算できていませんが聞くところによると200fpsも出せてしまうPCをお持ちの方もいるようです。

同期を外してパソコン性能の限界まで描画処理を繰り返しても,物理的に,目に届く映像はモニターのリフレッシュレート以上にはなりません。無駄な計算を繰り返していることになるので,パソコンに負荷がかかり消費電力が増大し排熱も増えます。

これからの暑い季節,フレーム同期をONにして,省エネで涼しいVRMNX生活をお送りください。